上の写真は陸上自衛隊HPより引用しています。
予備自衛官になろうと思ったきっかけ
こんにちは(^^♪
今秋予備自衛官補(技能)の教育訓練を修了して、予備自衛官となった内田です。
最近爽快整体院の患者様達やご近所の方々や知り合いの方にもよく聞かれることでもありますが、「なにがきっかけになって予備自衛官になったんですか?」「どうして予備自衛官になろうと思ったんですか?」という質問や会話が多いので、こちらでもお伝えしますね(笑)
現在51歳の私が予備自衛官になろうと思った大きなきっかけの一つには、2022年2月24日にロシアのウクライナに対する侵略戦争が起こったことにもあります。現在2年8か月以上の戦争状態が続きウクライナにもロシアにも多大な死傷者や国土の荒廃と共に人々の心にも大きな傷を残しています。戦争を続けて幸せになる人は誰一人いません。戦争によって地球環境も破壊されて、人々の心にも大きな傷と悲しみだけを残します。
NHKの「あさイチ」という番組で「カテリーナが届けたい ウクライナのリアル」って見たことはありますか?
日本に住むウクライナ人ディレクターが、母国にいる友人たちを取材した映像が流れます。 戦争が続く中、ウクライナの人たちはいま、日々何を思いながら暮らしているのか? 「ウクライナ政府を支持している?」「ロシアについてどう思っている?」リアルな本音を聞きました。
※2023年6月28日(水)放送『カテリーナが届けたい ウクライナのリアル』より
「あさイチ」はNHKプラスで配信されています!
https://www.youtube.com/watch?v=i2AcsVGHVR4
も心に突き刺さりました。
今自分が日本にいて現在のような生活が続けられて、平和を維持するためにできることは何かないのか、大好きな自分の家族や住んでいる町や友達や整体院の患者さん達をこれからも守ることが出来るようにするために、そして日本の抑止力を今より高められるようにするために、どんなことなら今の自分にも出来るのかを熟考した先に予備自衛官補にまず志願していこうと考えました。
詳しく話すと長くなってしまいますので、ここではこのくらいにしておきますが、日本にいても世界のこと平和がいかに尊いことなのかを若い世代にも多く知ってもらいたいと思っています。
10月に大津駐屯地での予備自衛官補(技能)の10日間の教育訓練の全課程を無事に修了して、予備自衛官となりました。これからも整体師の仕事を続けながら、国民の皆様のお役に立てられるように予備自衛官としても頑張っていきたいと思います。
9月と10月にそれぞれに、滋賀県にある大津駐屯地で予備自衛官補(技能)1段階と2段階の5泊6日の教育訓練(計10日間)がありましたので、出頭していきました。自衛隊では出頭という言葉を使います。
予備自衛官補の教育訓練は事情がない限り、訓練の始まる前日に前泊という形で出頭していくことになります。
大津駐屯地は琵琶湖の前にあり、景色の良い場所でもありました。出頭の際には、予備自衛官補手帳と出頭命令書を守衛の方に見せて営門をくぐり、指定された部屋で受付を済ませます。
そこから5日間暮らしていく3階の居室に私物を降ろし、前もって知らせておいた自分のサイズの被服などが衣装ケースに入っているので確認していきます。季節によって中身は多少変わるようですが、迷彩服×2セット、戦闘帽、半長靴、セパレーツ(雨衣)、雑のうなどが整頓されて入っています。
第一段階の時の居室は同じ班の男性9人で、若い人は20代前半から私のように50代前半の方まで、幅広い年齢の仲間と共に5日間を協力しながら過ごしていきました。
部屋に入ると目に付くのは2段ベットです。5つあるので、上下で2人ずつ使っていきます。部屋の中にはコンセントが2つずつ2か所しかありませんので、3mくらいの延長コードのついた4~5つ口のコンセントがあると非常に便利です。班員の仲間と貸しあって使っていきましたよ。
前泊の段階から大津駐屯地の食堂で夕食を頂いて、入浴を大浴場で済ませた後、時間があるので、同室の仲間の皆さんと名刺交換や自己紹介をしたりしていきましたよ。さすがに技能公募で予備自衛官補に合格されている方達なので、色々な職種のお話も聞けて勉強になりました。
基本教練
このあとからいよいよ自衛隊の訓練らしくなります。基本教練を学びます。
敬礼、気を付け、休め、整列休め、右向け右、左向け左、回れ右などに代表される動きを「基本教練」と言われていますが、統率された動きや、上官などに敬意を表するのに予備自衛官補といえども全ての動作の基本となるので、しっかりと学んで訓練していきます。
◎ 気を付け
「不動の姿勢」とも言い次の命令に即座に対応出来る姿勢です。学生時代の体育などで行った気を付けは中指を体側の中心に置くと習いましたが、自衛隊では両手は軽く握り、親指は中指の上ぐらいに置き(体側の中心)、踵はしっかりと付けて、爪先は60度ぐらい開きます。
◎ 休め
「休め」は2挙動、「整列休め」は1挙動です。休めを行うことがほとんどです。
敬礼には「挙手の敬礼」と「10度の敬礼」の2つの敬礼があります。
着帽時は、気を付けの状態から「最短距離最速」で右手を帽子のツバあたりまで挙げます。この時右手の中指がツバに軽く触れる程度が望ましく、手首を少し返して手のひらを少し内側に向けます。10度の敬礼は脱帽時に行う敬礼です。首を曲げるのではなく、腰から曲げます。
◎右向け右、左向け左、回れ右
踵で回る意識します。足を動かすときは地面すれすれ、メリハリを付ける。回る時、向く時は両手を気を付けの位置から動かさない。回れ右は3挙動、右向け右、左向け左は2挙動と覚えておくのが大切です。
あとは行進時の動き(行進間の基本教練)などみっちり基本教練を行います。基本宿舎以外の行動は班単位での移動か、2名以上のバディでの行動をとります。もちろん食堂、風呂に行く時も隊列を組んで行きます。売店や食堂、お風呂や掃除のごみ捨て等、その間の移動も号令をかけて行進をしていきます。
技能公募の予備自衛官補の場合、10日しか教育訓練自体がないので、基本教練の教育を受けるのは限られた時間しかなく、本当に基本的な動きを教わるぐらいなので、教育訓練中はもちろん、復習しとかないといけません。
基本教練は駐屯地内や自衛隊での訓練では必要な動作なので、技能公募の予備自衛官補は全体で10日間という短い時間の中でも、しっかり覚えるように頑張ってくださいネ!
野外勤務
天幕(テント)の設営、撤去の方法と固形燃料を使っての飯ごう炊飯の仕方を教わります。天幕(テント)の設営の前に飯盒に各班1つずつの飯盒を使って、支給されたお米を研いで飯盒に水を入れてお米を炊きます。火の見張り番は代表で班長の方がして下さり、予備自衛官補のみんなは天幕を張る作業の教育の方に集まりました。天幕(テント)はサイズこそ少し大きめのテントになりますが、キャンプなどを普段からやっている方は分かりやすいと思います。どの教育訓練においても初めて行う教育は班長や補助のスタッフの自衛官の方が展示(見本)を行っていきます。
展示が終わり今度は自分たちが行う番です。作業の指示出しの方を一人決めて、全体を見渡して指示していかれると作業の段取りが数段良くなります。また班員が力を合わせながら設営と撤営を行いますので、作業の手順を確認しながら進めて行けば出来ると思います。天幕の撤収作業が終わった後に、最初に準備しておいた飯盒のお米がきちんとたけているかどうかを確認します。水加減も良くおこげもあり、同じ班の仲間と共に分け合って美味しく頂きました✨お米が値上がりしていて、農家さんも丹精を込めて作って頂いた貴重なお米です。一粒残さずに大切に頂きました。
特殊武器防護・野外衛生等
特殊武器防護では、催涙ガス等から身を守るための防護マスク使用方法を学びます。まず、顔全面を覆う防毒マスクの装着・脱着方法を学んで、天幕の中で催涙煙のようなものを発生させて、班ごとに防毒マスクの効果を確かめます。
防毒マスクの効果を確かめた後、今度は催涙ガスの効果を確かめるため、煙の充満した天幕の中で防毒マスクを外すことをします💦
人により感じ方は違いますが、目がしみたり、鼻水が出たりします。私の場合は涙が中心でした。3分間みんな耐えるようにと言われて入りますので、時間を短く感じるためには歌を歌うことになったりします。実際に私達の班は50代の世代の班だったのでヤングマン(笑)を熱唱しましたと言いたいところですが、途中で喉にもしみるというか煙のせいもあって声も出にくくなります。煙の成分は、もちろん人体に悪影響があるものではないです。
野外衛生の教育では、止血方法や骨折時の応急処置等を学びます。他の予備自衛官補の訓練生とペアになり、携帯用の包帯などの使用方法を確かめます。大津駐屯地ではこの時間現役のレンジャー隊員の方に教えてもらえる機会となりました。レンジャー隊員になるためには、自分を追い込ませて過酷な訓練に耐え抜き切った者しかなれない隊員ですので、当然一目も二目も置かれますし、尊敬の目で見られること間違いないです。
武器訓練及び射撃
精神教育、職務訓練や銃の貸与式があり、銃を持つときの姿勢などもしっかりと教育されていきます。
小銃の分解と結合、射撃姿勢の教育が中心となります。他のブログの方と同様に公には書くことが出来ません。ここは国防が主たる自衛隊なんだと感じる教育訓練です。
実弾射撃
射撃場での実弾射撃を行います。当然一般人では生涯まず出来ない経験ですので、貴重な経験になります。特に安全に行わなければいけない訓練なので、教官の指導も一番厳しかったです。
職務訓練
応募時の資格に合わせた配属先で自分の職務に合わせ、駐屯地外に出かけて教育訓練を行うものです。ただ受け入れ先の事情も考えますので、今回施設課の方に属している人達と語学組は大津駐屯地に残留してそれぞれに関連した教育を受けていくことになりました。職務が病院関係の方達は伊丹駐屯地や病院で職務訓練があったり、整備の方は春日井駐屯地で職務訓練を受けられたりしていましたよ。
朝の出発が早いので職務訓練の日の朝食は、パンやおにぎり等と飲み物が配食されて居室で頂くことになったりします。
精神教育・服務・体育
自衛隊法にもある 「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。」 とはどういうことか?等を教官(中隊長や区隊長)から教育を受けたり、DVDを観たりして学びます。
体育の時間は、私が予備自衛官補(技能)の教育訓練期間中は1度しかありませんでしたが、レンジャー隊員の教官が直接指導をして下さりました。その時は、日中暑い中で時間をかけて射撃姿勢を学んだ後であったこともあり、レンジャー隊員の試験の際の過酷なお話やどのようなことをしてきたか、予備自衛官補の生徒のみんなからの質問にもたくさん答えてくださり興味の尽きない時間となりました。その後には区隊全体の仲間同士の結束を固める意味でのゲーム感覚的な時間(無言で手振りや身振りで、血液型や生まれつきの星座や出身地ごとに集まり、もし間違っていたグループはトレーニングをする)みたいな時間もあって、こちらは良い息抜きの時間にもなりました。
課業外の時間の過ごし方
課業後の時間には、半長靴の靴磨き、のべ床(寝る前のベッドメイキング)、洗濯、戦闘服のアイロンがけ、最終日の前日に行われる試験の勉強等を行うので、要領よく動いていくことが求められます。
要領が良くなっていき、少し時間が出来るようになってくると班の仲間と話をしたり、家族とlineをするような時間は生まれます。日常生活でも考えて行動をすることで、段取りが進み、仕事がよりよくこなせるようになっていく、学びの時間や訓練にもつながってくれると思います。
自衛官の心構え
「シ」= 使命の自覚
「コ」= 個人の充実
「セ」= 責任の遂行
「キ」= 規律の厳守
「ダン」= 団結の強化
上記のように自衛隊には、「シ・コ・セ・キ・ダン」と言われる精神教育の中心となるというものがあります。これだけ見ると、「自衛隊の精神教育」という感じがしますが、日常でも、社会人に必要とされる心構えにも通じているのではないでしょうか。
使命の自覚 = 与えられたミッションをやり遂げるため、それが何なのかを常に明確に意識する。
個人の充実 = 自らの人格、判断力や統率力などのスキルを高める。
責任の遂行 = 与えられたミッションを責任感を持って必ず成し遂げる。
規律の厳守 = チーム内や組織で与えられたルール、法律を遵守する。
団結の強化 = チームワーク力を高める。
自衛隊のシコセキダンを日頃から意識していくことで、立派な社会人となるための要素につながっていき、その結果普段は一般社会で働いている私達と同じように予備自衛官の人達も、属している会社や組織・個人の力も伸びるのではないかと思います。
私は第一段階での2日目に、内務(班のチームリーダー)の役割を指名されて付かせていただきました。朝の点呼から始まり、行進の声掛け、教練中の班の行動の把握、班長ならびに取締役への報告等、優秀な他の仲間も多い中で、自分がこの役割を担ってよいものかと思いましたが、時には仲間に励まされながらそして手伝ってもらいながら、5日間を無事に終えることが出来てホッとしました。この時の経験は本当にかけがえのない時間に感じています。
第二段階での予備自衛官補(技能)の5泊6日の教育訓練でも、一つでも多くのことが身に付けられるよう、補が取れて予備自衛官になれるよう頑張っていく気持ちにも張りが生まれました。4役(取締り、旗手、内務、武器係)に選ばれたり、立候補で決める場合には、内務は行進間の掛け声や、班長からの指示や教育の流れなどを班員の誰よりもよく知ることの出来る機会にもなりますので、ぜひ経験されておくこともお勧めします。
実際に私自身が受けた予備自衛官補(技能)の教育訓練での内容や感じたことを述べていきましたが、いかがでしたでしょうか?これから予備自衛官になりたいと考えている人、予備自衛官補の試験に合格して教育訓練を待っている人達にとっても、こちらのブログが参考になって頂けたら幸いです🍀
2024年10月15日で爽快整体院は開院してから丁度20年目に入りました✨👐
また丁度予備自衛官として正式な辞令書も同日に届きました。防衛省からも3等陸曹の階級に任命されました。
またもう一つ私事ですが、10月15日は妻の誕生日でもありました🎂
自分がこうしていられることも妻や娘の協力があってこそでもあります。感謝です🍀
3つの喜ばしい出来事が重なったと同時に、これからの任務や活動にも身が引き締まる思いです(`・ω・´)ゞ
今後は2足のわらじで、これからも整体師の仕事を続けながら、国民の皆様のお役に立てられるように予備自衛官としても頑張っていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い致します。
予備自衛官、内田3等陸曹報告終わりっ!
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